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Vita brevis, ars longa.
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昨夜、行商広場で、ゆみ姉が歌う『千の風』の手話ソングを聴いた。
感無量だった。
俺達、ようやく、ここまで来たのだなあと思った。

今年に入ってアニメクリエータの方々を中心に手話アニメ制作の輪が大きく広がったのだ。
「ありがとう」や「ごめんなさい」から始まり、遂には歌にまで発展していて驚いた。
広場の真ん中に立つ大きな樹の前で、両腕を誇らしげに空高く伸ばし、あるいは、たおやかに畳み頬に添え、わたしやあなたを指し示しながら、全身全霊で風を湧き起こすように舞い歌う勇ましい姿を見ていると、不覚にも目頭があつくなった。

Yumix Squareが立ち上がった頃、出会ったばかりの仲間と托鉢セットを作って、お坊さんと一緒に事業概要を遊説して回ったことがあった。
鉢に片手を添え拝みながら喜捨への辞儀をする托鉢アニメが、ありがとうの手話に似ており、今はなきジャパランドで手話アニメを作ろうかと話していたことがあった。
家具屋は椅子や座布団にオリジナルアニメを仕込むことがあり、フリーのアニメ制作ツールなんぞ持っていたりする。
しかし、俺が作るアニメは、せいぜいゴロ寝喫煙ぐらいだ。
姉が呑気なのをいいことに、弟は大抵広場に寝転んでのんびり煙草を吹していた。

昨夜も、やっぱり、ゴロ寝しながら手話ソングを見ていた。
歌を見ながら、いろんなことがあったなあと思った。
多分、俺が真面目に家具屋に専念すれば、このひとを一年半も待たせずにすんだんだろう。
このひとの弟を勝手に名乗り、このひとの広場で、気随意気まま気の向くまま、わがまま放題させてもらった。
このひとから、いろいろなチャンスを授かってきた。
そう思った途端、ワッといろんな思い出が甦ってきて、一気に涙が溢れてきた。

咽びながらゴロ寝している俺の傍らには、奥さんが重なるように座布団に座っていた。
一曲終わると姉のアンコール待ちに機敏に応え、惚け気味の夫の代わりに妻が盛んにアンコールしていた。
もはや、彼女達の方が阿吽の呼吸だ。
その風景をスナップ撮影しながら去年の春を思い出し、万感の想いが込み上げてきた。

俺が参画してきた広場イベントは、奥さんに大いに応援してもらってきた。
企画段階で相談し助言してもらったり、裏で準備を手伝ってもらったり、取材に付き合ってもらったりした。
なによりも、奥さんの励ましが、イベントの度に身震いしている俺に、広場へ出かくていく勇気を与えてくれた。
奥さんの晴れやかな笑顔と優しい労いが、広場から疲れて帰ってきた俺を暖かく包み込み、その余熱が次に挑む情熱となった。
奥さんの内助の功がなければ、今までYumix Squareでの活動を続けてこられなかっただろう。

俺のSecond Lifeにおいて、かけがえのない二人をスナップに納めながら、二年間、ここで一所懸命生きてきた甲斐があったと思った。

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